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オロミア州理数科セミナー

こんにちは。
今回、エチオピアの首都・南部の理数科隊員の活動の一部を紹介したいと思います。

現在、私たちが力を入れて行っているのが、「オロミア州理数科セミナー」です。
昨年度より、オロミア州教育局(以下OEB)主催で、
理数科セミナー4科目(物理・化学・生物および数学)を、
教員養成大学の講師およびインストラクター陣に対して開催して欲しいという旨の依頼を受け、
開催することになりました。

今年度初めに11月に物理セミナー、12月に化学セミナーを行ったところ、
OEB並びにその参加者からの、このセミナーに対する反響が非常に大きく、
続いて生物も開催して欲しいというOEB側の声を受け、
2月末に首都(アジスアベバ)・北部・南部の理数科隊員による、ワークショップ型のセミナーを行いました。

会場は、エチオピア南部オロミア州のBale Robe。
参加者は、オロミア州にある教員養成大学の生物教授と生物実験助手27名、
デモンストレーターは理数科隊員6名、その同僚(エチオピア人)5名。
トピックは「目の解剖」「ペットボトルの顕微鏡」「炭や土を利用した水のろ過」
「花粉管の観察」「唾液の性質」「肺・心臓モデル」です。
各トピックにおいて、エチオピア人同僚と日本人が協力し、
実験の紹介や教材の作成を、参加者と共に行いました。

今回のセミナーでは、昨年度に引き続き2度目の参加者のうちほとんどが、
昨年のセミナーで行った実験を、同僚に紹介したり、授業に取り入れたり、生徒に実験をさせたりしており、
最大、500名の生徒に実験を見せていた参加者もいるということが、
参加者に対して実施したアンケートからわかりました。
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このセミナーを通して、「身近な材料(ローカルマテリアル)で実験が簡単にできることが分かった」、
「コストのかからない実験を今後やってみたい」ということをアンケートで答えていた参加者が多数おり、
我々の勧めている、ローカルマテリアルを使う重要性が、参加者にも伝わり始めていると感じました。
また、次回も出席したい、という参加者が大多数で、
参加者側の、もっと学びたいという姿勢も垣間見えます。

デモンストレーターとして参加したエチオピア人同僚たちについても、
自分の担当のトピック以外においても、参加者へのサポートや、実験方法の板書を自主的に行ったり、
休憩時間中にも次の実験の準備を手伝ったりと、全体的に協力し合う雰囲気がありました。

また、今セミナーが参加2回目の同僚の動きを見て、初参加の同僚たちも彼を手本とするように動いており、良い刺激を受けていたように感じました。同僚たちにも私たちの考えが伝わり始め、
「エチオピア人(同僚)と日本人(ボランティア)も関係なく、デモンストレーター側は1つのチームとして協力していく必要があり、そのために、担当のトピック以外の実験内容を共有するなどエチオピア人と日本人による事前の打ち合わせを行うべき」と発言していた同僚もいました。

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OEB側も協力的であり、オープニングセレモニーやクロージングセレモニー中だけでなく、
セミナー中も率先して我々のローカルマテリアルの有効性を語ってくれました。
セミナーの重要性についてOEBも認識しており、来年度以降は彼らに一部を負担して貰いながら進めるよう、現在提案しています。


今回のセミナーを通し、TALULAR (Teaching And Learning process Using Locally Available Resources) 技術を共有するという目的は達成できました。既に参加者からも、彼らのペースで今まで以上にTALULERの必要性および重要性を認識・共有している事が伝わっています。
こういった事から、エチオピア人自身が、より実験を取り入れた授業を行い、
さらに、彼ら自身によるセミナーを、持続的に開催できる日が近づいているように感じています。

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私たちは今後もこのようなセミーを行っていく計画であり、
次回以降も実験結果を参加者でまとめたり、
参加者により実験内容を解説する場を設けたり、
グループに実験の見せ方や説明について意見を出させ合うことで、参加者自身の学ぶ姿勢および授業改善をしようとする意識を、更に高めさせていきたいと考えています。

また、途上国ならではのトラブル「停電」や「断水」「移動途中の車の故障」等もありますが、事前の準備を徹底するなどし、環境にめげず活動を行っていきたいと思います。
次回は同様に数学セミナーをオロミア州で開催予定です。
セミナーを通し、私たちの考えが伝わり、エチオピア人との友好関係がさらに良好なものになっていったらいいなと思います。
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by jocvethiopia | 2013-03-30 03:13 | 活動

世界初!アムハラ語翻訳システム

職 種:コンピュータ技術
配属先:アワサ・ポリテクニック・カレッジ

こんにちは。私はエチオピア南部のアワサ市に住んでいます。
今般、エチオピアの公用語である、アムハラ語を日本語に翻訳するシステムを作りました。
エチオピアに来る予定のある人や、海外旅行に興味のある人にぜひ使ってもらえばと思います。

■エチオピアの言語について
エチオピアには80の言語があります。その理由はエチオピアには80の民族があり、
各民族ごとに言語があるからです。その中で母語とする人が一番多い言語はどれでしょうか?
正解者にはアワサ旅行をプレゼント!アワサまでの旅費とホテル代は自腹ですが。

で、正解は…
公用語であるアムハラ語、ではありません。オロモ族が使うオロモ語(オロミア語)です。
なぜかというと、ハイレ・セラシエ氏が皇帝になったとき、
自分の母語であるアムハラ語を公用語にするように法律を作ってしまったからです。
かくして、少数派であったアムハラ語は、エチオピア全土で公用語として広まりました。

とはいえオロミア州のように、オロモ族ばかりが住んでいるところでは、
依然としてオロモ語(オロミア語)が公用語だったり、
南部諸民族州ではメジャーなシダマ語、ワライタ語を始め、
民族ツアーでお世話になるアリ語、ハマル語、ムルシ語などを含めると、
40の言語が今も普通に使われています。
とはいえエチオピアのお金に書かれている言語はアムハラ語なので、
公用語としてのアムハラ語の必要性は高いといえます。

■アムハラ語とは
1文字1音節の表音文字を使った言語です。文法構造は日本語と同じ順番です。
日本人には非常に学びやすい言語です。協力隊の中にもアムハラ語が流暢な人は多く、
彼らが他の隊員の為に勉強会を開いていくれることも多いです。
私も生徒としてそういった勉強会に参加しましたが、いつも教わる側ばかりだったので、
何か恩返しができないかと思い、アムハラ語を日本語に翻訳するシステムの開発に至りました。


■アムハラ語の文字
それではまずアムハラ語の文字一覧を見てみましょう。

 アorエ
シャ
クァ
ヴァ
チャ
ニャ
ハァ
ジャ
ヂャ
チャ
ツァ
ツァ
ファ


説明を分かりやすくするため便宜上カタカナで表現していますが、
アムハラ語の発音には世界中どこを探しても他にない発音も多いので、あくまでも参考とお考えください。
さて、文字一覧を見てみると、あまりの種類の多さに圧倒されるかもしれませんが、
同じ子音、同じ母音の文字は似たような形をしています。このため、外国人がひらがなやカタカナを覚えるよりも、日本人がアムハラ語の文字を覚えるほうが簡単です。

■アムハラ語の実際

簡単な例を出しましょう。
エチオピアに来ると必ず見かける飲み物にአምቦというものがあります。
上記の文字一覧より
አ ア
(実際の発音はンに近い)
ቦ ボ
となります。
つまり、「アンボ」と言えば飲み物の名前ということになります。
このアンボ、ふたの裏に何か書いてあり、当りが出ると何かもらえるようです。
間違っても交通費と宿泊費自腹の旅行などという、ケチ臭いものでないことを願います。
で、ふたの裏は

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እንደገና ይሞክሩ(ゥンデゲナ イモックル)と書かれていますね。英語でいうとTry Againのようです。

ここで思い出して欲しいのが、アムハラ語と日本語の語順が同じということ。
እንደገና もう一度
ይሞክሩ 挑戦してください
という意味になります。飲み物のおまけはハズレでしたが、アムハラ語の勉強という意味では、
下手な旅行以上の価値のあるものを手に入れたかもしれませんね。

余談ですが、協力隊で学校の先生をしていると、実技などで生徒に対してTry Againと言うことが多いので、アムハラ語でእንደገና ይሞክሩと言ってみるのもいいかもしれません。
いずれにしても日本人とエチオピア人が会話する際、お互いの母語とは全く違う文法構造の英語を介して会話するのはもったいないと思います。せっかく文法構造が同じなので、
単語さえ知っていれば応用の利くアムハラ語を使わない手はないと思います。

■開発の経緯
そんな思いで2年の歳月を費やして作成したアムハラ語翻訳システム。
google翻訳にもアムハラ語はないので、世界初になります。
この分野で本格的に研究すればノーベル平和賞ものです。
よく、「宝くじで1億当たったら遊んで暮らすぞ~」という人がいますが、
アムハラ語翻訳システムを研究してノーベル平和賞を目指すほうが、確率的には現実的かも知れません。

実はもともとこの翻訳システムでは、Oracle Database(オラクルデータベース)という仕組みを使っていました。翻訳速度が速くセキュリティも強いのが利点でしたが、唯一にして最大の欠点として、インストールが難しく、日本でも専門的な講習を受けないと使いこなすことができません。

このままではせっかく作った翻訳システムをいろんな人に使ってもらうことができないので、
他のコンピュータ技術隊員と相談し、MySQLという仕組みに移植することにしました。
翻訳速度は落ちますが、インターネットのサイト上で実現できるので、
面倒なインストール作業が不要になるというものです。私はMySQLを使えないため、
彼の協力により、誰でも、どこでも使うことができるアムハラ語翻訳サイトができました。
フォントさえ入れてしまえば、スマートフォンや携帯電話で外出先で翻訳とかの可能性も出てきますね。

こうなるともはや私が開発しましたと言うのもおこがましく、
MySQL版を開発した彼の作った翻訳システムと言うほうが正しく、
百歩譲って共同開発か、あるいは私が設計、彼が開発しましたといったほうがいいかもしれません。

■使い方
http://ethiopiabet.comuv.com/translator/amjp/index.html
にアクセスします。

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左側にアムハラ語を入力し、翻訳ボタンを押せば日本語が出ます。


■よりよりシステムを目指して
現段階では翻訳できない語句もあります。
これは、辞書データベースに単語・熟語が登録されていないためです。
Oracleでのスタンドアロン型からMySQLによるWEB型に移植したことにより、
辞書にない単語をユーザが登録できるしくみも実装できます。
これにより、さらに多くの語句に対応できる翻訳システムが出来上がります。
このやり方だと、作成者が帰国して10年、20年経過しても、
作成者ではなくユーザが主体となってシステムを改良していくことができます。
辞書にない単語があったら、ユーザの皆様に新規単語登録にご協力いただき、
さらに使いやすい翻訳システムになればと思います。


■補足
どうしても翻訳速度にこだわる方にはOracleでのスタンドアロン版もあります。
詳細はこちらをご覧ください。
http://www16.tok2.com/home/krath/chukan/
なお、使用に当たっては、あくまでも自己責任とし、
使用によって不都合や損害などが発生しても、作成者及び隊員ブログの管理者は一切責任を負いません。



今回のレポートは以上です。最後までお読み頂きありがとうございました。
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by jocvethiopia | 2013-03-21 03:37 | 活動

エチオピアから

本日3月11日は

東日本大震災からちょうど2年が経ちます。
エチオピアからあらためて、東日本大震災の犠牲となりました多くの方々のご冥福と、
被害を受けられました地域と皆さまの、一日も早い復興をお祈り申し上げます。


エチオピアでは本日から一番長い断食、「ዐቢይ ጾም(アビユ ツォム)」
が始まりました。

エチオピア正教徒はፋሲካ(ファシカ)までの55日間、肉や乳製品などの動物性タンパク質を食べません。
(ちなみに今年のፋሲካは5月5日(日)です)
また一日の食事についても、厳格な信者は朝の礼拝後に許される土日を除き、
午後3時まで一切食事を取りません。

その影響を受けてかアディスアベバなどの都市部や一部のレストランを除いて、
ፋሲካまで街中から肉や乳製品が消えます。

エチオピアに来て太ってしまった隊員にとってはダイエットに良い(?)けれど、
痩せてしまった隊員にとってはツライ期間になりそうです。
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by jocvethiopia | 2013-03-11 02:57 | 時候の挨拶


エチオピアに展開する青年海外協力隊(JOCV)・シニア海外ボランティア(SV)のページです。活動の様子や,生活・文化の紹介などの記事を掲載しています。


by jocvethiopia

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